08.16

時代は繰り返す。バブル期から見られた60平方メートル以下の3LDKマンション建設が増加傾向
昨日の日経新聞を読むと、住宅について興味のある内容がありました。
いまマンション販売に異変があるようです。建材価格が世界的に高騰しており、不動産が高くなると言われていますが、私が見る限り、消費者が負担する価格はそこまで高騰しているように見えません。
この資材高騰する部分はどこへ行っているのでしょうか?
結局のところ、建材費のレベルを落としていたりします。
これはスナック菓子や洗剤などでも同じことが繰り返されています。価格を上げることは難しいので内容量を減らすという方法です。
ポテトチップスなんて5年、10年前と比較すると価格は上昇していませんが容量は少なくなっており、空気ばかりで袋が膨らんでいます。
洗濯洗剤も1キロであったものが900グラムになっています。
こういった方法が不動産市場でも行われている訳です。
建材のレベルは相当、悪いです。材木を使用しても激安のベニヤ板を使っているならまだマシ。廃材の粉砕したチップを接着して板にしているもので家を立てたりします。
和室などは、松の木などを使用せず、印刷物をやすい木材にのりづけしてくっつけています。
ドアなどの材料もすべて杢目は印刷物を張っている状態です。激安のニトリ家具やイケアの組み立て家具と同じ材料で見えるところは内装されています。見えない部分の木材は相当、安いものを使っています。
これでも建築価格の上昇が抑えられないということで専有面積を減らしています。2割くらい今売っている安いマンションは狭いです。75平方メートルが一般的な3LDKですが過去の2LDKサイズの55平方メートルに無理やり部屋を作り(といっても一部屋は物置程度)で3LDKにしていままでの販売相場と同じように売っているのです。
狭くても3LDK需要は高く、これでも売れているようです。
住宅市場は消費税増税など影響を受けており、消費者は狭い家でも買えるものを買うという状態が続いています。
この55平方メートルで3LDKというマンションはバブル期のライオンズマンションでもよく見られたものです。
ライオンズマンションはサッシなど、通常よりもお金を掛けていました。それだけグレードは良かったのですが価格も高い。高いけど抑えたいということで狭い間取りがどんどん売られていったわけです。これが1995年位まで続きます。
2000年頃になると77平方メートルなど、一般的な3LDKサイズが主流になってきました。
これを見ると逆に随分と広いマンションだなと感じたものです。そして、時代は繰り返します。再び狭いマンションが主流になりつつあるのです。
新築はこのような状態ですが築年数20年、30年経過しているマンションの中古相場の動きはかなり悪いです。全然、売れていない。人口減少もあり、中古不動産が飽和になる時代に突入していると言えます。今後は主要都市意外は中古相場は下がっていくと思います。
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