08.15

いま競売物件のハードルは素人が参入できるレベルにあらず。とんでもないボロ物件以外は割高
競売物件を定期的に調べています。
結構、これが大変です。
現地調査をしないで入札をするのはリスクが高すぎます。
競売の公示がされる資料は早くて半年前、平均で1年前の資料です。写真もその頃と現在では大きく違います。さらに写真は老朽化や破損などが分かりにくく、必要以上に物件がきれいな状態に勘違いで思えてしまいます。実物を見ると老朽化が凄まじく、全く購入できるレベルではないということが分かります。
まず、賃貸できそうな物件は、価格が安くなりません。
業者もリフォームして簡単に売り抜けることが出来ると判断するため、仕入れのメインとなるものです。
所有権のあるものは、比較的売れます。ボロすぎる物件や土地が借地権であるようなものはなかなか入札がありません。
借地権というのは厄介で、競売で入札し、落札しても地主と借地権の契約をしてもらえるか交渉をする必要があります。大抵は、更新なんて嫌がります。土地を買うか、借地権を放棄しろとかいう場合もあります。
更に借地権は増改築なども地主の許可が必要です。
この借地権の譲渡や増改築も地主と交渉するのも大変ですが無料ではありません。一般的な相場で路線価の10%を手数料として収める必要があります。
土地価格1000万円の借地権の上にある物件を購入した場合、地主に契約を更新してくれるか打診をする必要があります。これでOKをもらうと、借地権契約の更新となり、100万円を地主に払います。
これは競売で入札する物件価格以外の費用です。
この他に競売になった住民が出て行くことを嫌がれば、強制執行をする必要があります。裁判所で手続きをして、安くても50万円は掛かります。
ここまでして手に入れてもリフォームをするのも地主の許可と許可料を10%〜5%収めないと行けませんし、地主には毎年、土地の利用料を支払わないと行けません。
今の時代、所有権が強いので新築物件はどれも所有権です。借地権での売買なんて見ることはまずありません。売買が非常に難しいからです。
極稀に個人の持ち主が不動産市場で仲介業として売りに出していますが全く売れません。
地主に建物を買い取ってくれ、ということも出来ますがこれも難しいです。
まぁ世の中には底地投資といって、底地を取引するという人もいますが借地というのは自分の土地であって自分の土地ではありません。
借地人のほうが強いのです。だから、地主は返せと言えないのです。逆に言えたら、法的に借地人の立場が弱すぎて、家を新築したのに土地を明け渡せという話になってしまいますのでそういうわけには行かないのです。
いま競売物件は、自殺だの再建築不可だのとんでもない物件以外は入札が多く、決して安く買うことが出来ません。
ヘタすると事件屋が絡んでいる場合もあります。個人で競売に突入するならば相当、難易度が上がっていると言えます。個人でもボロ物件なんて、更地取り壊しで100万、200万出費し、新築建てて、戸建てを賃貸にするという人は絶対にいません!
確実に大損するからです。そういうボロボロの物件で自分も買ったら、汚すぎて、古すぎて、雨漏りもして酷い物件は安かったりします。私道負担ありで建築上の道路に面していないとか、そういうめちゃくちゃ物件です。
そんなこんなで競売物件を見て回っていますが現地調査などを入れて、相当な負担となっています。簡単には行きません。
入札する金額も高く、難しい市場です。
個人で入札するのもハードルが高くなっており、銀行も融資をしてくれません。
つまり、一般的な住宅ローンは組めません。一括で購入するしか無い。一括購入は個人ではハードル高いです。それでも買おうという人は不動産屋の競売代行を利用する人も多いです。こういう代行を利用する人も増加傾向にあるため、競売落札が法人であることが圧倒的に増加している理由でもあります。
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